自分のこと、周りの人のことを考えて視野が広がった
◆箕面高校 後藤颯斗くん◆
近畿大学 文芸学部合格
────合格おめでとうございます!受験を終えて率直な気持ちをお願いします!
うーん…今までほとんどの時間を勉強に費やしてきたので何をしたらいいか分からないです。勉強しなくていいのか??みたいな(笑)
近畿大学の合格が分かったときは、嬉しかったというよりホッとした方が大きかったですね。
滑り止めを1つも受けていなかったし、近畿大学も決して安全圏ではなかったので危ない橋を渡っていたのは自分でも分かっていました。今年は浪人回避の考え方が強い年だと前から言われていたのもあったので。
でも、受かるかどうかよりも、勉強を頑張って4年間通うからには自分が行きたいと本気で思える大学しか受けたくないなと思っていました。
だから合格が分かったときはとてもホッとしましたね。
────それではこれまでの受験を振り返ってお話を聞いていきたいと思います。まず、アールディムに入る前の自分の成績、勉強への姿勢はどんな感じでしたか?
部活して帰ってきて少し寝て…起きて晩ご飯を食べて、YouTubeを見たり好きな本を読んだりして寝る、という生活をしていました。
学校のテストの点数はだいたい平均点より少し上ぐらいで、苦手科目ではたまに欠点だったことも…。
悪い点を取ったその瞬間は危機感をおぼえるけど、テストが終わったら元に戻って結局また悪い点を取る…を繰り返していました。
────どうして数ある塾・予備校の中から無名のアールディムに入ろうと思ったのですか?
アールディムに入る前も別の塾には通っていました。そこは中学生の時に通っていた塾で、高校生になってからもしばらくお世話になっていました。
そこで教えてもらっていた先生は、距離感が近すぎず遠すぎず適度な感じで、雰囲気がとても良かったです。
ただ、その先生が退職されてから新しい先生に代わり、自分にとって少し距離を感じてしまいました。それで塾を変えようかなと思い、近くの塾を探し始めました。
高校の部活の友達もいる別の塾に移ったんですが、毎回担当の先生が変わるし、自習室は完全に先生の目も行き渡っていなくて…。
どんどん違和感が積み重なっていき、母に「今の塾で良いの?」と聞かれた時に「正直このままじゃダメだと思う。」と言いました。
その後いくつか塾を見たり体験したりで回りましたが、なかなか自分に合う条件の塾が無かったです。
そんな時に母の知り合いの人の紹介で、アールディムを知って話を聞きに行くことにしました。
大島先生と初めて会ったときに、中学からお世話になっていた塾の先生と雰囲気が似ていると思いました。とても気さくで明るくて、程よい距離感で話を聞いてくれ、「この先生なら信頼できそうだ」と感じたのでアールディムへの入塾を決めました。
────以前の塾は授業をするタイプの個別指導でしたが、アールディムの「授業をしない」という指導に不安はありませんでしたか?
それは特になかったです。
大島先生が、今までの僕のやり方を聞いた後に塾での方針を説明してくれて、
『目指す方向性とそのアプローチが今までは上手くハマっていなかっただけなので、それを正しく噛み合わせることで必ず伸びる』
とはっきり言ってくれたことで安心感があったので、授業がなくて不安などは特にありませんでした。
────アールディムに入って勉強への姿勢はどのように変わりましたか?
自分は必要性を感じるとスイッチが入るタイプだと思うんですけど、1つ1つに目的や理由を感じるようになりました。
今まではテスト前に範囲のところを詰め込んだりしていたし、学校の授業も無意味なわけじゃないけど「これって受験に関係ないのにな…」と思いながらやっていました。
アールディムに入ってからは、まずこれは何のためにあるのか、どういう力をつけるためにやるのか、とかこれができていないまま次にいくとどうなるか、なども理論的に教えられたのでスイッチが入りました。
────大学受験に対して自分の意識が変わったのは何かきっかけなどはありましたか?
一番のきっかけは6月の入試分析会でした。僕はもともと国公立志望だったんですけど、この分析会を機に志望校を私大へ変えました。
浪人生の先輩の高3の5月模試の偏差値と今年の5月の偏差値を見せてもらい、現役生に向けてのお話を聞くことができました。
自分は入塾して1ヶ月ぐらいでしたが、その人がいつも昼から来て夜まで勉強しているのは知っていました。
確か偏差値が15ぐらい上がっていて、すごいと思った反面、自分は高3のうちにそれ以上の偏差値を上げないといけないのかと思った時にものすごい危機感が出て意識が変わりました。
ちょうどこの時期にずっと前から決まっていた家族で一泊の旅行があったんですけど、旅行先にも一問一答など持っていける教材を持って行って勉強するようになっていました。
また、分析会のすぐ後に学校で奨学金の説明会があり、「国立に行って一人暮らしをするのと自宅から通える私立に行くのではあまり金額が変わらない」と聞いたのも、私大への意識を持つきっかけになりました。
────近畿大学に行きたいというのはいつ頃決めていましたか?また、どうして近畿大学に行きたいと感じたのでしょうか?
行きたいとはっきり思ったのは高3の夏ですね。オープンキャンパスに行った時に良いなと感じました。
キャンパスは広くて綺麗だし、図書館にも専門書だけじゃなく漫画もたくさんあったりして面白いな、と思ったことも近大に魅力を感じた理由です。
図書館司書に以前から興味があって、研究の中身としては歴史の知識や背景をもっと知ることが面白そうだと思っていました。
近大には歴史学科があったので近畿大学を受験しようと決めました。
────大学受験はモチベーションの維持と時間の使い方がカギになりますが、その2点はどのように意識していましたか?
時間の使い方に関しては、分析会の後から受験に対する意識が変わったこともあって内職を始めました。
学校の授業が意味ないということではなくて、「自分がいま何をすべきか?」「自分の今のレベルと今学校でしていることはマッチしているか?」などを考えるようになりました。
それまでは学校の授業は一応受ける、課題など言われたことをする、という勉強の姿勢でしたが、アールディムで”時間は資源”という考え方を教わったものもあって、それをどう使うべきかと考えるようになりました。
自分の目的から、時間資源を一番有効的に使うには、と考えて行動を選択するようになりましたね。
モチベーションに関しては、息抜きは大事だと思います。僕の場合、学校の友達と他愛ない話をしたり、日本史の一問一答を出し合ったりしてました。
また、先ほどのように自分の行動を考えて選択するようになったことで、時間をしっかり使えている感覚が出てモチベーションにつながりました。
────受験勉強の途中、大変だったことや苦労したことはなんですか?また、それをどのように乗り越えましたか?
まず、苦手だった英語がなかなか伸びなくて苦労しました。最後はなんとか追いつかせたという感じですね。
また、自制というか自己コントロール面で、ダメだと分かっているのにスマホを触ってしまったり、頑張ろうと思っているのに眠気がきて勉強中にウトウトしてしまったこともありました。
そんな時は15分ぐらい仮眠をとったり、いま何が必要だろうか?と自分にリフレクションをしてひたすら基礎の教材をやったりしました。「眠いけどとりあえず机の前に座って・・・」とすると悪い状態がズルズル続いてしまうので、そうならないように気をつけました。
あと、最後まで受験校に悩みました。はじめは合格できそうな滑り止めを受けるべきなのかなと考えました。親も心配しましたし、そのほうがいいだろうなという気持ちで一応ここも受けるか・・というのは最初はいくつか決めました。
でも、やっぱり、合格できるかもしれないけど行きたいと思えないところに4年間通うのはどうなんだろうと考え続けた結果、滑り止めは受けないことにしました。
もしダメだったらダメだったときに考えよう、と最終的に自分の意志を両親に話して決めました。
最後まで不安は無いわけではなかったけど、今はその決断で良かったと思います。
────アールディムはただの受験塾ではなく、「将来社会で活躍できる人になる」ために感謝の心や時間の使い方、自分で自分を律するといった「人間力」という大切なテーマがありますが、それらに取り組んでみてどうでしたか?
まず、リフレクションは自分を律することができるし、成績を伸ばすために大事だと感じました。
入試分析会で成績が伸びた秘訣を先輩が話してくださった時に、
「リフレクションを毎日欠かさず続けたから自分のメンタルと向き合うことができて冷静に成績を伸ばすためにどうすればいいか考えられたし、自分はこんなに周りの人に支えてもらっているんだと感じることで恩返ししたいという気持ちが原動力にもなる」
と言っていました。
それを聞いて、最初は面倒に感じても毎日続けたいたら大切さとかやる意味が分かってくるんだと思ってやっていました。
リフレクションで感謝を文字にすることで仕事を遅くまでしてくれている両親が毎日浮かんで、支えてくれる家族のためにも頑張らないと、って気持ちが湧いてやる気につながりました。
────この大学受験を通してアールディムがお役に立てたことはどんなことでしたか?
やっぱり入試分析会が自分にとって一番の転機でした。自分がいま志望校からどれぐらい離れているのかや、どうするべきかを自分と向き合って考えられました。
そして、日本史をやるにせよ英単語を覚えるにせよ「復習サイクル」は大切だと教えてもらったことです。
1日何個、とか1日何ページ、とかじゃなくて何を定着させ、何を新しく積むのか。ちゃんと考えながらやらないとダメだというのは大きかったです。
アプリを使いながら先生と復習のタイミングを設定し、アプリに入力することでやりっぱなしにならなかったし、忘れているところをしっかり入れ直しができました。
また、先生が作ってくれたシートにその日の自分の学習状態を入力していくことでどこが出来ていてどこが出来ていないかがすぐに把握できたので効率よく足りていない部分を鍛えることができたと思います。
あとはリアトレ(Realize Training)は他の人の考え方やまとめ方を学べたことは大きかったです。僕はひとつの物事を突き詰めて考え抜きたいタイプなんですけど、それを発表することは今までにあまりしたことがなかったです。
他の人の意見を聞きながら、自分の意見も表現し、みんなでひとつの結論に至るということを経験できたことはこれからに活きると思います。
────先ほど、家族の話が出てきましたがご両親の接し方はどうでしたか?
両親は自分に程よい距離感でずっといてくれたので、そこは本当にありがたかったですね。
「自分の人生なんだからどうするかも自分で決めること、親がどうこう言うことじゃない」
みたいなことを言われたのもあって、勉強しているのか?とか遊んでいていいのか?のような接し方は全くされなかったです。
編注:後日、お母さまからも、「思うことや心配になることは全くなかったわけではないが、本人のためにもそういう接し方を意識して保っていた」というお話を聞くことができました。
────この一年で、具体的に学力はどのように変化しましたか?
高2の冬に学校で受けた河合模試は偏差値が40前半?ぐらい、高3になって受験勉強を始めてすぐの5月模試はあまり変わらずで45でした。
アールディムの分析会のあとから意識がかなり変わって夏休みも毎日10時間〜12時間ぐらい勉強しました。次の8月の河合模試で偏差値は10ほど上がって、判定もE判定ばっかりだったのが初めて近畿大学にC判定が出ました。
特に日本史が急激に伸びて、校内順位も2位になったりと手応えを感じられましたね。
最後のセンタープレでは苦手だった英語もようやく偏差値50を超えるようになってきて、国語と日本史は偏差値60ぐらいで安定してきました。
センター本番は国語は83%(注:現・古)、日本史で92%を取ることができました。
────自分自身という人間、内面ではどのように変化・成長したと感じますか?
前よりも広い視点で物事を考えるようになりました。今までは学校の授業で内職をしてはいけないとか「こうしないといけない」と思っていることが多かったです。
でも今はそういう考え方はしなくなりました。
たぶん自分がちゃんと目的から行動を決めるようになっていったからだと思います。
良いか悪いかじゃなくて、何のためにどうするのか?という目的意識で動くようになりました。
────これから大学受験をする後輩や、勉強に対してなかなか行動できないと悩んでいる人にアドバイスをするとしたらどんなことですか?
まず意識の持たせ方は大事ですね。息抜きやごほうびのようなものを用意しておくことは受験を頑張り抜くためには必要だと思います。
勉強した後に息抜きをしたら、「遊んじゃったし頑張らないと」と罪悪感になる人もいれば「これを頑張ったら息抜きできるから頑張るぞ!」とモチベーションになる人もいると思うんですけど、いずれにせよその息抜きの代償として勉強があることには変わりないので。
ただしやりすぎは良くないので、寝る前に息抜きするとかタイミングと時間は決めておいた方がいいと思います。
3学期は学校もなくなってほとんど人と会ったり関わったりすることがなくなっていきましたが、そんな中でもたまに友達と接点を持って問題を出し合ったりなども勉強しながらリフレッシュになっていました。
緊張感は大事だけど、ピリピリしすぎるのも逆に良くないと思います。
あとはやっぱり毎日塾に来ることですね。僕の場合は学校が終わったら一度家に帰って自転車を取って塾に向かっていました。
毎日塾に来ることで他の受験生もみんな毎日来ているのが分かるし、家で一人でやっていたら置いていかれそう…って気持ちにもなりました。
アプリを見てもみんなが何の勉強が終わったかタイムラインに流れてくるから、自分も置いていかれないようにやらないとって思えていました。
塾に毎日来ると適度に周りの人の目があるけど、家でやると集中力が切れやすいし自分に甘くなってしまうので、だらけない環境に身を置くことは大事です。
────最後に、大学生活への意気込みや目標を教えてください!
まず、資格をできるだけ取りたいです。図書館司書や博物館学芸員の資格に興味があるので取ってみようかなと思っています。
あとは、高校ではあまり自分から積極的に何かに関わっていく機会がなかったので大学では多くの人と関わって人脈をつくりたいです。
バイトもして、貯めたお金で遠くに旅行に行ってみたりも大学生らしくて楽しそうなのでやってみたいですね。